僕はもはや音声作品なしでは眠ることができない中毒者だ。
音声作品とは、主にDMM(FANZA)やDLsiteなどで販売されている
「環境音や声を聴いて楽しむ」作品のことだ。
音声作品と一口に言っても種類は様々、大きく分けるとすれば「睡眠導入用」か「オナニー用」か。僕も嗜む程度にはR18作品を購入するが、主な目的は睡眠導入であり、全年齢作品を購入することの方が多い。
もう10年以上は何かしらの作品を購入しているだろうか。
もはやDLsiteで作品を漁るのは日課であり、寝るときはこれがなければ眠れない。
そんな僕によるオススメの音声作品を紹介と、その魅力について、
オタク早口で語っていきたい。
※ 性癖による偏りがあるので「あの作品はどうした」とかいうのもあると思うよ。
音声作品にハマったきっかけ
そもそも音声作品に手を出すきっかけは何なのか。
僕がこの世界に足を踏み入れてしまったきっかけは、そう忘れもしないこのCDだった。
「ゼロの使い魔~双月の騎士~」感じるCD ~ルイズ・キュルケ・タバサ~
- アーティスト:ルイズ,キュルケ,タバサ,ルイズ(釘宮理恵),キュルケ(井上奈々子),タバサ(猪口有佳)
- 発売日: 2007/09/05
- メディア: CD
当時ただのアニメヲタクだった僕を、ルイズ・フランソワーズちゃんがこの恐ろしい沼へと引きずり込んだのだ。
最近は当時に比べると入り口も増えた気がする。
何かの作品のおまけにボイス特典が付いてくることも増えたし、流行りのVTuberが「ASMR」といって耳かき配信したりしている。また、若者の間では咀嚼音とかスポンジを切ったりするASMR動画が流行っているらしい。
ちなみにだが、ASMRは=(イコール)音声作品だとかバイノーラルではないことには注意して欲しい。ASMRは、”Autonomous Sensory Meridian Response”の略で、人間の脳が気持ち良いと感じる感覚のことを指す。なので、ASMRを音声によって引き起こすなら「ASMR音声」であり、ASMR音声作品というのが正しいだろう。
シリーズもの音声作品という沼
音声作品のなかでも、手を出したら後戻りできないのはこれだと思う。
僕が言う”シリーズ”というのは、単なるタイトルの括りのことではない。
音声作品のなかには作品同士が繋がりを持っていて、独自の世界観を築いているものがあるのだ。
老舗と言われるところでは、桃色CODEの「道草屋」や、とらいさうんどの「お屋敷づとめ。」などだろうか。
「【耳かき】道草屋【安眠】」の作品一覧 | DLsite 同人 - R18
「お屋敷づとめ。」の作品一覧 | DLsite 同人 - R18
音声作品はその名のとおり音声だけの作品だが、そこには確かに目に見えるワールドが存在しており、我々は音声を通してその世界を訪れ、客として旅館やらお屋敷やらマッサージやらを楽しむのだ。我々が音声を聞いていないときでもその世界は存在し、彼女たちは今日もお勤めを果たしていることだろう。
ちなみに、シリーズものの中でも僕が最も好きなのは、
VOICE LOVERの「ささやき庵」シリーズである。
「ささやき庵」の作品一覧 | DLsite 同人 - R18
ささやき庵シリーズの初出は2010年らしい。もはや10年間も続いているシリーズだ。
僕がこのシリーズに手を出したのは、添い寝屋本舗という全年齢作品の最初の作品が出たときなので2011年からのようだ。
それ以降は新作が出るたびに買い続けているわけだが……、
学生の頃から買い続けて聴いているということか。正直、恐ろしい。
僕の推しであり、思い出もある作品なので、
「ささやき庵」シリーズについては少し語らせて欲しい。
僕は「ささやき庵」シリーズについて語りたい
「ささやき庵」シリーズだが……、
ぶっちゃけ新規にはオススメできない。でもオススメしたいのだ。
なぜオススメできないかというと、ささやき庵シリーズはもはや作品数が100近くになるにも関わらず、シリーズものにおける”作品同士の繋がり”が特に強く、ささやき庵を理解するには最初の方の作品から購入していて、ささやき庵に存在する階級システム,成り立ち,人物の相関,時系列などを知っている必要がある。そうなると、お値段がちょっと高いのも痛い。
上の方で、”音声作品はその名のとおり音声だけの作品”とか言ったが、実は「道草屋」や「お屋敷づとめ。」は公式サイトでWebコミックが読めたり、世界観やキャラの設定を知ることができるのだ。
しかし、ささやき庵ではこれと言ってそのあたりの説明してくれている画像とかサイトを見たことがない。どっかにあるなら教えて欲しい。また、これをまとめることが出来るファンも限られた少数しかいないのかもしれない。
ささやき庵はネタバレ防止の為にトラック名が01~04とかになっているほどなので、内容についてもあまりお話することはできないというのもある。重要である過去の作品ほどトラック名なしだから困る。
"シリーズものに手を出したら後戻りできない”というのは、このあたりの”作品同士が繋がり”が関係していて、1個買ったらアレもコレも!と欲しくなるのだ。
……が、しかし、作品数が増えすぎると逆に新規が手を出しづらくなる原因なのかもしれない。
しかし、そういうところもささやき案の魅力なんだよ。わかるかい。
時系列と言ったが、ささやき庵は実際の時間と同じように、古い作品から新しい作品に向けて時間の流れが存在するのだ。最初の方の作品で新人だった小町たちはレジェンドとなって卒業して、最近はまた新しい小町たちが活躍している。
いま活躍している新人小町はこの2人だろう。
萌菜と癒衣は、これからささやき庵に触れる人にはオススメではある。
特に過去作品に触れていなくとも、耳かき音や耳舐めなど直感的に楽しむことができるからだ。正直もはや手がつけられないシリーズになっていたので、心機一転していくのは良いかもしれない。
しかし、それでも過去作から買っている人にだけはわかる繋がりが存在していて、そこにエモさ感じるのだ。こういうのはシリーズもの音声作品でしか味わうことができない。これこそがシリーズもの音声作品の良さなのだ。
例えば、萌菜の作品のなかに『気持ちよければ、それで良い』というセリフが登場するのだが……、これは萌菜より何年も前に販売されている「ささやき庵 牡丹」で登場したセリフだ。牡丹さんは僕が最も好きな小町なのですぐにわかった。
牡丹さんは今では超ベテラン小町であり、その牡丹さんが最初の作品で言ったという伝説のセリフを新人である萌菜は引用しているのである。
他にも、萌菜がツボを押してマッサージするシーンがあるのだが……、
萌菜は、痛くてもどこに効いてるツボなのかわからない。
これもなんと過去作品のオマージュであり、今ではレジェンドの1人となった煌も、ツボを押してどこに効いてるのかわからないということがあったのだ。
これは過去作品から全部買っている人でなければ気づくことはできないだろう……。
正直、過去の作品というのは技術の進歩の関係で、音質は今に比べれば悪いだろう。
しかしながら、作品としての中身自体には、新しいから良い,古いから悪いは決して無いのだ。
DLsiteは頻繁に音声作品のセールをやっているので、その際にはぜひ過去の作品も漁ってみてほしいものだ。これは、ささやき庵に限った話ではない。
……ただし、少しメタい話をすると、ささやき庵は昔と今では作風が変わっているのでそこは注意が必要だ。最初の頃の作品は、ささやき庵の名のとおり耳元でささやいておとぎ話をしたりするようなちょっと不思議な作品だったのだが……、最近は風俗店である。少なくとも昔は耳を舐めたり軽々しくパンツ見せたりはしなかった。
「そこいらの風俗店と一緒にするな!」とか言っていた小町も居た気がするが……、
きっと時代にあわせて変化したのだなぁ。
催眠音声というジャンル
音声作品の中には催眠音声というジャンルもある。
催眠術の技法を用いた音声作品であり、『体がだんだん重くなる……。』とか『全身の力を抜きましょう。』といった導入パートがあり、最後に催眠を解除する覚醒パートが入っているような作品のことだ。
ちなみに、ほとんどはR18作品であり、その目的はイったときの快感を高めることである。
バカバカしいと思うかもしれないが、慣れると実際に体が動かせないほど脱力することができる。どうでもいいが、僕はもはや導入をマスターしすぎて、音声が無くても全身脱力することができる。これができると寝るのがめちゃくちゃ速いので重宝している。
正直、催眠系の音声についてはそこまで購入することもないので詳しくないが、
オススメ出来る作品があるとしたらこれだろう。催眠音声のレジェンドと言える作品かもしれない。
催眠導入がこれほど丁寧な作品はない。マジでこれを超える作品はないんじゃないかと思っている。ドM向けの音声でもないので安心。催眠を成功させたければまずはコレかなと僕はオススメする。
ちなみにささやき庵でも催眠導入やった小町がいて……。
昨今のプロ声優起用作品について
ここでいうプロ声優とは、インターネット上で声を当てる仕事をしている人たちではなく、地上波で放送されるアニメでCVを担当しているような人たちのことだ。
ここ最近、DLsiteの特に全年齢の方のランキングはプロ声優にかなり侵略されている状態だ。プロ声優の作品は別に悪くないと思うが、ちょっとお値段が高いし、本物の音を求めるならあまりオススメはできないと僕は思っている。
本物の音とはなにか?
これまでずっと良い音を取るために本気でやってきた人たちの作品と、仕事として依頼されたプロ声優の作品では、やはり違いがあるのだ。
プロ声優作品がどうも微妙と感じてしまうのは、そこに本気の音はあるのか?ってところなんですよ。どれくらい本気で囁いたり耳舐めたりできんの?
— 死んだ魚 (@KTSMON) October 30, 2020
ダミーヘッドと一緒にお風呂入ったり、毛を剃る音を取るために本当に自分のアソコの毛を剃るというような本気度がそこにあるのか?
そういうところで、やはり音の良さに違いがある。
これは実際に聴いてみてもわかることだと思う。
ちなみに、本当に自分の毛を剃ったとかいう恐ろしい作品はこれだ……。
シロクマの嫁ですね。やはり音作りに命を注がれています。
個人的オススメ作品(全年齢メイン)
ここまでの話も踏まえて、最近で僕が好きなのは……、
Crescendo、いたちゆーと様の作品ですかね。イチオシです。
音の良さはピカイチだと思う。
Youtubeで無料で見れるメイドさんシリーズもめちゃくちゃ良いのでぜひ見て欲しい。
SWEETHOLIQUE、犬塚いちご様による作品なのだが、コレもかなり良い。
ドラゴンのやつがランキングに入っているのがきっかけで購入し始めたのだが、かなりよかった思う。
僕のメインは全年齢作品であるが、最近は全年齢で音や内容で勝負している作品というものが希少なのだ。というのも「とりあえず耳舐めとけ」という作品が多く、耳を舐めるとR15になるので全年齢の方からは消えるのだ。
音撫屋も良い。
音声作品にあまり馴染みがない人は、まずはこれを買っておけば間違いないだろう。
わかる人にはわかる超豪華声優陣であり、ここを入口として好きな声優の作品に手を出していくというのは良さそうだ。
ちなみに、睡眠導入を主目的とした僕が個人的にお気に入りの作品はこれである。
めちゃくちゃよく眠れる。
浅見ゆい様のButterfly Dreamなんかも、どの作品を買っても間違いないですね。
音の良さは、やはりこれまで音作りに勤しんできた個人サークルの方々が至高である言える。
ちなみに、最近幅を効かせているWhispはどうなのかと言うと……、「あやかし郷愁譚」シリーズのわりと新しいやつはそこまで悪くないんじゃないかと思う。
なんでちょっと引き気味なのかと言うと、そもそもこのサークルはアダルトゲームメーカー「Lose」の音声作品制作サークルであり、どちらかと言えばゲームの販促や集金が目的である。最近は改善されたが、初期は音の質が悪く、売り方もゴリ押しなところがあるので嫌われがちなのだ。プロ声優起用作品も同様に。
「あやかし郷愁譚」シリーズも、Loseのエロゲ「ものべの」をベースとした音声作品であり、一部の作品はものべのをプレイしていないとわからないような内容になっているので、正直あまりオススメはできない。が、90%OFFセールとかを頻繁にやっているのでつい買ってしまうところはある。
飯を食うシーンの重要性について
最後に、個人的なフェチの話だが、
飯を食うシーンは必要である!
そんな音を録ってる暇があったら、さっさと耳掻き棒を突っ込め!耳舐めろ!ちんぽ舐めろ!とかいう人もいるが……、飯を食うシーンは必要なのだ。
飯を食うシーンって?と言われると、正直説明は難しいのだが、
こういう作品だというのは出せる。
かの有名な「道草屋」の作品の中に、みんなで鍋を食べるというものがあるのだが、
これは道草屋の中でも群を抜いて良い作品である。
聴けばわかる。
実際に食ってるんですよ。白菜を。
僕の大好きなささやき庵でも、一緒に蟹を食う作品がある。
僕はあのとき確かに牡丹さんと蟹を食って日本酒を一緒に飲んだ!
例の「あやかし郷愁譚」シリーズではどうだ。
サザエのつぼ焼きやトウモロコシを食べて日本酒を飲んだ!
なぜ飯を食うシーンが重要なのかわかるか?
人間の三大欲求とは、「食欲」「睡眠欲」「性欲」であり、
なぜ「睡眠欲」「性欲」を満たすのに、飯を食うシーンを入れない。
この3つを満たす作品こそ史上最強の音声作品なのだ。
……どうやらたどり着いたようだな。答えに。